
< 生前贈与と贈与税(1) > (2007-8-7)
こんにちは
今日は、久しぶりの京都でしたが、暑かったですね。
バテバテです・・・
さて、前回は、借地上にある住宅名義変更についてお話しました。
その中で、贈与税について出てきましたので、今日はそのお話をします。
贈与税は、とても高額になっています。
税率は以下のとおりです。(110万円までは基礎控除として非課税)
(110万円の基礎控除額を控除した残額につき)
200万円以下 10%
200万円-300万円 15% (税額控除10万円)
300万円-400万円 20% (税額控除25万円)
400万円-600万円 30% (税額控除65万円)
600万円-1,000万円 40% (税額控除125万円)
1,000万円超 50% (税額控除225万円)
たとえば、500万円の土地を贈与した場合であれば、
1.まずは、基礎控除として、110万円をひくことができます。
500万円-110万円=390万円
2.つぎに、1.の金額に税率をかけます。
390万円×20%=78万円
3.最後に、2.の金額から税額控除をひきます。
78万円-25万円=53万円
つまり、この場合は、53万円の贈与税がかかることになります。
贈与税がなぜ高額かというと、それは、相続税逃れを防ぐということです。
相続税とは、その人が生涯に蓄積した全財産(生涯財産)に課税するものですが、もし贈与税が低率であったなら、相続税の負担を逃れるために、生前に贈与をどんどん行って、相続財産をなくしてしまうことができます。
そこで、贈与税の高い壁(高い税率)によって、それを防いでいるのです。
よって、通常の生前贈与では、重い贈与税を負担しなければならないことになります。
ところが、仮に、全財産が2,000万円であった場合は、もともと相続税はかかりません。
にもかかわらず、その2,000万円の財産に高額の贈与税をかけるというのは、おかしな話です。
払うべき相続税がないのに、相続税逃れを防ぐために贈与税を課すというのは、とても矛盾していることとなります。
そこで、いくつか贈与税には特例があるのですが
それは、次回ということで
ではまた
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< 生前贈与と贈与税(2) > (2007-8-8)
こんにちは
司法書士の大藤です。
前回の贈与税の話の続きです。
贈与税が、高額なのは、相続税逃れを防ぐためです。
しかし、そのことによって、本体、相続税の対象とならないような少額の財産についても、贈与税の高い壁に阻まれて、生前贈与ができないという不合理がありました。
そこで、最近、採用された制度が、相続時精算課税制度というものです。
贈与税というのは、見方を変えれば、相続税を前払いしているような税金です。
将来の相続財産の一部を生前贈与という形で流出させる代わりに、その流出財産について贈与税を払ってくださいというわけですから、相続税の前払いという性質があります。
そこで、後払いの生前贈与を認めようというのが、相続時精算課税制度という制度です。
具体的には、
もし、この制度を使うことにした場合、取りあえず、生前贈与については、2,500万円までは非課税となり、それを超える部分についても20%の贈与税負担となります。一種の仮払いのようなものと考えてください。
そして、相続時に今まで贈与した分を含めて、相続税の計算をし、すでに納付した贈与税の金額で足らなければ、足らない分を払い、払いすぎていた分は返してもらうこととなります。
贈与税は、相続税の前払いであったわけですが、この制度では、相続時にきちんと精算することを条件に、2500万円までは、無税で贈与を認めたわけです。
2500万円程度であれば、相続時に払う相続税は、たぶん0円である可能性が高いですから(相続税は、5000万円+相続人の数×1000万円までは非課税)、そもそも前払いとして贈与税を払わせていたことが不合理であったということです。
つまり、相続税のかからない範囲(基礎控除)での資産であれば、事実上、贈与税なしで贈与できるのと同じ結果になります。
この制度によって、親子間の生前贈与がとてもやりやすくなりました。
ただ、相続時に精算することが前提ですので、相続権のない他人に贈与する場合は、この制度は関係ありません。相続人にならない以上、後で相続時に相続税をはらうということもないので、後払いの前提が崩れているからです。
なお、この制度を使うには、贈与者(あげる方)が65歳以上であることが必要です。
さて、この制度は、親子間の贈与についての特例ですが
夫婦間については、別の特例があります。
それは、次回ということで
ではまた
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< 生前贈与と贈与税(3) > (2007-8-9)
こんにちは
前回は、親子間の贈与税の特例である「相続時精算課税制度」についてお話しました。
今回は、夫婦間の贈与税の特例である「贈与税の配偶者控除」についてお話します。
「贈与税の配偶者控除」とは、一定の条件を満たす配偶者間の贈与について、贈与された金額から2,000万円まで控除することができるという制度です。
贈与税は、もともと年間110万円の基礎控除が認められていますので、合計、年間2,110万円まで、贈与税がかからないことになります。(ただし、不動産取得税、登録免許税がかかります)
このような控除が設けられた理由はいくつかありますが、夫の死亡後の妻の生活保障の意味合いであると考えてよいと思われます。
特例を適用するための条件は、以下のとおりです。
1.婚姻期間が20年以上であること
2.贈与財産は、居住用不動産又は、居住用不動産の取得資金のいずれかであること
3.贈与を受けた年の翌年3月15日までに贈与された(又は取得した)居住用不動産を居住の用に供し、その後も引き続き居住する見込であること
4.一定の書類を添付して、贈与税の申告をすること
5.今までに配偶者控除を受けていないこと(同一夫婦間で1度だけしか使えません)
以上の条件を満たせば、この「贈与税の配偶者控除」が使えますが、
続きは、次回ということにさせていただきます。
ではまた
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< 生前贈与と贈与税(4) > (2007-8-12)
こんにちは
お盆です。
今年は、異様な暑さですね。
私も、たまたま昼の2時ごろ外出していたのですが、ちょっとクラッときました。
地球温暖化といわれていますが、年々暑さが厳しくなっていってるような気がします。
さて、
前回は、夫婦間の贈与税の特例である「贈与税の配偶者控除」についてお話しました。
そこで、生前贈与における贈与税の特例関係をまとめますと・・・
1.親子間では「相続時精算課税制度」の条件を満たせば、2,500万円までは無税で生前贈与が可能である。
2.配偶者間では「贈与税の配偶者控除」の条件を満たせば、2,110万円までは無税で生前贈与が可能である。
ということになります。
では、これ以外で、生前贈与する場合は、どうなるのでしょうか?
普通に生前贈与をして、土地名義変更、マンション名義変更などをした場合、高額の贈与税を負担することになってしまいます。
たとえば、評価額1,000万円の土地を生前贈与した場合だと
(1,000万円-110万円)× 40% - 125万円 = 231万円
の税金を払わなければならないので、現実的に生前贈与は難しいでしょう。
よって、特例が使えない場合は、
年間110万円の非課税ワクを使って、少しずつ財産移転するしかないと思われます。
多少の贈与税負担をしてもいいのであれば200万円くらいまでは(税負担9万円)生前贈与できるでしょう。
ただ、110万円非課税ワクの利点は
1.誰から誰にでもできる(条件がない)
2.1人に対して年間110万円なので、たとえば子供が5人いれば年間110万円づつ(550万円)移転することができます。
通常の1戸建て住宅などであれば、評価額が1,000万円以下である場合も多く、110万円の生前贈与を計画的に実行すれば、かなり有力な手段であるといえます。
ということで
この稿はこれで終わりにします。
ではまた
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